一次産業の融合
現在、日本の各地で起きている自然に関する問題は過去の政策が原因である。熊出没やカメムシの大量発生、水不足。すべて森の生態系が貧しくなったことに起因している。
きれいな空気、きれいな水、きれいな食べ物
森は「きれいな空気、きれいな水、きれいな食べ物」を得るために昔から大切にされてきた神聖な場所である。そこには、多くの生き物が棲み、柔軟で頑強な恒常性を築いている。その恒常性がフィルターとなり、空気、水、土、植物、動物が次々に浄化されていくサイクルが生まれている。
地球の内部コアから表面に至るまでのマントル、地殻、海洋、大気のダイナミクスは相互に連環し、地球に降り注ぐ太陽の熱と光のエネルギーを循環させている。そのエネルギー循環の恩恵として、私たち生物はきれいな空気を吸うことができ、きれいな水を飲むことができ、きれいな食べ物を食べて生命を存続させることができるのである。
水は循環する粒であり波である
田んぼにはきれいな淡水が必要である。この水はどこから来るのかといえば、それは山からであり、森に貯められている水である。海から川を逆流して上ってくるのではなく、小さな水の粒の集団、つまり雲や霧になって移動している。それは雨粒となって土に染み込み、地下水に流れ、川から海へと還っていく。土に染み込んだ水は植物の根によって保持される。
広葉樹は長寿であるが、広い葉を持つこの樹木が森を形成することで、木漏れ日が生まれ、多くの鳥が棲み、虫が棲み、小動物から大動物まで多種多様な生き物が棲む豊かな生態系が築かれる。その生態系は数百年続く。
生態系は地上世界と地下世界からなる鏡像的な世界である。私たちの目に見えない地下世界には根が張り巡らされ、団粒構造となった土の粒々に多種多様な微生物が住んでいる。そこに染み込んだ雨水が表面張力によって貯められる。
針葉樹の人工林造成政策の影響
その絶妙なバランスを壊すために故意にやったわけではないとは思うが、針葉樹の人工林造成政策1

