地球防衛システム
夏になり熱波が当たり前の ようになってきた。高気温では野生生物も多く死ぬ。適応可能な気候ではなくなり、多くの動植物が絶滅への道を進んでいる。
地球の沸騰を止めるには教育システムを変える必要がある
それは、ヒトも例外ではない。毎年のように最高気温は記録更新し、異常気象で熱波、大雨、竜巻など自然の猛威に悩まされている。自然相手の一次産業が立ち行かなくなり、土に触れない消費者たちも経済的にダメージを受けることでそれに気づき始めている。
こんなにも地球環境が変化しているのに、何も変えようとせず、私たち人類は対症療法で済まそうとしている。明らかに問題解決能力が足りていない。問題解決能力は教育環境と日々の生活習慣によって養われるが、両方を早急かつ根本的に改善しなければ、地球規模の問題解決はこれからも失敗が続くだろう。
地球規模の問題を扱うには地球物理学研究が必須
地球の温室効果を理解するには、地球物理学を研究する必要がある。地球は温室効果ガスの存在によって生命が存続可能な環境が保たれていると考えられているが、地磁気シールドなど目に見えないバリアは何重にも張られていて、そのおかげで生態系の恒常性が保たれている。例えば、太陽から来る太陽風や宇宙線は目に見えないが、ヴァン・アレン帯1がなければ、地球環境は電子レンジの中で暮らすように生物が生存するには厳しい環境になってしまう。
西洋文明では、二酸化炭素やメタンを直接的に除去するための除去技術などで気候変動ビジネスが隆盛を奮いつつあるが、特定のガスを除去できたとしても、それで万事解決とはならない。それは、いつも科学が行っているように、根治ではなく対症療法である。対症療法は問題Aを解決するときに、新しい問題Bを生み出す。例えば、温室効果ガスを除去しすぎると、今度は冷えすぎて全球凍結に向かう。
「冷えすぎたらそのときまた考えればいい」という問題の先送りは問題を別の問題に移し替えているにすぎない。地下から化石燃料を掘り尽くしてしまえば、薄くなった温室効果ガスを濃くするのは、濃くなりすぎた温室効果ガスを薄めるのと同じくらい難しくなる。地球は熱すぎても冷えすぎても多くの生物が住めない星になる。