千年後の学校
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我々ポリマスリサーチが設計したエレメンタリーは、モンテッソーリ教育における6-12歳フェーズのエレメンタリープログラム(小学校課程)の理論をベースにしている1。そこをベースに、ヒトの発達にとっての物理条件を割り出し、「学校」を宇宙的な構造となるように調整した結果、現在の社会常識的なスタイルとは大きく異なるスタイルとなった。
モバイルなシティスクール
例えば、我々は「学校」を固定的なものと捉えていない。我々のエレメンタリーは「モバイル」であり、「動く学校」である。個人も集団も常に移動可能であることを核として設計した。モンテッソーリエレメンタリーで「Going out(ゴーイングアウト)」と呼ばれる、街中を移動可能な状態を全活動に拡大して適用している。考える動物である私たち人類にとって、移動の自由は欠かせない。
「決まった時間に決まった場所に毎日通う」スタイルは、モンテッソーリエレメンタリーを含むほぼすべての教育スタイルに採用されているが、我々のエレメンタリーでは採用していない。代わりに、「どの時間にどの場所に行くかを自分で決める」スタイルを採用した。それは、どこまでも移動可能で相対的かつ非同時的な宇宙の実体に合わせたものである。社会的であることよりも、宇宙的であることを優先しているため、(これは本来おかしいことなのだが、)このスタイルを不都合に感じる人は少なくないと思われる。